雪国上越に伝わる、
「天然の冷蔵庫」
それが、雪室です。冬の間、降り積もった雪で山をつくり、藁などをつかって雪を囲い、夏まで貯蔵して活用する、まさに雪国ならではの知恵。上越地域では「雪穴(ゆきあな)」と呼び、暮らしの中に用いられてきました。
上越地域では、水揚げされた魚を、雪と一緒に運んだのです。料亭や旅館などでは「雪穴」から雪を運び出し、夏場の冷蔵庫として活用していました。そのほか、隣村からの求めに応じて保存して置いた雪を切り出し、荷車で運んだという話も。雪室は、昔から上越での生活に根ざした存在でありました。